あの日の僕には何が見えたんだろう

2年前のことを書くのでとてつもなく今更感で溢れていますが、10周年の日を迎える前に記しておかなければならないことのような気がしていたので、アニバーサリーの前日ではありますがその重い腰をようやくあげようと思います。畳みます。


 部活が終わって、自転車に乗ろうとしていたときでした。友達から「NEWSどうしたの!?」というメールが届き、「なにが!?」という状態でわけもわからずツイッターを開いてみると、山下・錦戸のNEWS脱退の記事と、それを受けたファンの混乱したツイートが画面を駆け巡っていました。いま思い出しても、この事の知り方が現代風すぎて嫌なんですけどねwツイッターで知る、ヤフーニュースで知る、というのが、なんだかふわふわとしていて、まるで軽いニュースのようで*1

 このときは驚くばかりで、不思議と悲しさや寂しさのようなものは感じませんでした。2人が抜けるということは、この先は4人でやっていくということなんだな。そうなったらもしかしたら6人のときよりもグループらしくなるのかもしれないな。と、このニュースを受けてまず反射的にそう思っていたからかもしれません。前向きに考えようとかそういうのも一切なく、単純にそう思うことがそのときはできていました。

 だけど、その事が胸の中で渦を巻いていくうちに「本当にこんな日が来てしまったんだ」と悲しくなって、「誰がNEWSをこんな風にしたんだ」と悔しくなって、「なんでだよ」とやり場のない怒りがこみあげてきて。
 「こんな日が来てしまった」と思ったのは、りょうくんがプレミアムで太一くんに「これからも2つのグループをやっていきたいか」と問われたときに即答していなかったこととか、歌番組に出てもやましたくんが全く笑っていなかったこととか、おそらくそう感じざるを得ない姿や言葉をそれまでにみてきていたからでしょう。周りもこちらも見えていない。どこか遠いところを向いている。この人たちはどこを向いているのだろう?同じ星、見えてるのかな…?と。でも、そんな風に思いながらも「こんな日」は来ないものだと思っていました。いつか同じ星を見てくれると、そのときが来るはずだと信じていたし、その日を待っていたから「こんな日」は来ないと思っていた。だけど来てしまった。
 もしかしたら、メンバーはみんなそう感じていたのかもしれないね。「そうなるんじゃないか」「いや、ならないだろう」って。突然だったけど、突然ではなかった。「来てしまった」んだよね、まさに。

 だから、それまで動こうとはしていても、誰も動かなかったんだと思う。そこで動いたのが、奇しくも遠くの星をみている人だったんだ。最初に動いたのが違う人だったら、結果は変わっていたかもしれないね。
 でも、いまだからこそ思えるのは、どんな形であったとしてもアクションを起こしてくれたやましたくんには感謝しているということ。あのまま6人のNEWSが続いていたら、誰も本気にならずにNEWSは終わっていたかもしれないから。いまある形になるまで彼はNEWSに居てくれなかったけど、最後の最後に、NEWSのリーダーとしてNEWSが変わる“きっかけ”を置いていってくれたのかなと、いまなら思えるよ。6人のNEWSがなくなるその日、わたしは彼らに「ありがとうございました」と心無く言ってしまった。いまその言葉を言っても、なんだか皮肉っぽく聞こえてしまうけど、そんなことは全然ないの。なので言わせてくださいね。本当に、ありがとうございました。

 いちばん辛かったのは、記事やWebに載せられたメンバーからのメッセージを読んだときでした。ひとりずつ見ていって、ますだくんのメッセージをみた途端、このひとから悲しさとか寂しさのようなものがバシバシ伝わってきて。まぁなんて言ってたかは覚えていないんですけど(笑)。一生懸命に前を向こうとしているなかで寂しそうな雰囲気がひたすらに漂っていたんだ。それが辛かった。にゅーす担だけどわたしはやっぱり増田担なんだなあって思うよね。NEWSはますだくんの夢そのもので、6人のNEWSがなくなったらNEWSはなくなってしまう、ますだくんの夢が壊れてしまう。NEWSの活動は4人体制になって続けられると報道によって知らされていたから、わたしはそんな風には思わなかったけれど、もしそうでなかったら、わたし自身も本当に苦しかったとおもう。「NEWSを残せるという保証はない」なんて聞かされていたら恐くてしかたないもの。だから、メンバーはこの発表があるまでものすごく苦しかっただろうし、この発表があって以降も地に足が着いているときなんて全然なかったんだろうな。自分たちがどうしたいか。NEWSをどうしたいか。6人での十分な話し合いよりも、2人が抜けるとわかってからの話し合いのほうがよっぽど多かったんだろうね。ついでに言うと、6人のNEWSで話し合ったことよりも、4人のNEWSで話し合ったことの方が多いんじゃないかと思う。こやまくんが言う「本気」ってきっとそういうところに表れてる。そんな4人だからこそ、NEWSを残せたし、あの4人だからこそ、自分たちがまず納得のいく形で、NEWSをつくろうとしている。中途半端じゃなく、これならみせられる、と自信をもって私たちの前に出てきてくれる。だから、彼らの想いがいまこんなにも受け止めやすいよ。幸せなこっちゃです。

 「NEWSが好きだ」という気持ちでいてくれたメンバーには心から感謝しているし、それだけでファンと同じ気持ちでいてくれているように感じます。それまではファンと同じ気持ちでいてくれるNEWSなんてなかなか考えられなかったけどね。でも、もうNEWSは進んでいて、それを超えて次のステージに向かっているんだよね。つぎはどんな景色をみせてくれるんだろう。
 9月7日の10周年のLIVE&イベントでは集まったファンが65000人の大所帯であることをその場で知って、こんなにひとが集まるところなんてみたことがないから、NEWSはわたしたちにものすごい景色をみせてくれたんだなあと思います。人数やあのペンライトの海以外にも、会場に流れる空気とか、皆の涙とか、そこにあるファンタスティックな愛とか、目に見えないものまで感じられて、多く方が言っていたけれど東京ドームなのに全然遠く感じなくて、距離さえも歪んでみえて、あの空間がまるごとわたしにとってはものすごく素敵な景色でした。わたしたちもまた、NEWSにそんな景色をみせることができたかな、なんて。嬉しいね。あれ以上に素敵な景色を、きっとまたどこかで見られるんだろうな。いまのNEWSとではなく、5年後、10年後のNEWSと。

*1:だからといって重くしてほしいわけではない